書評

【書評】『いま君に伝えたいお金の話』でお金とは何かを学ぼう

村上世彰さんの著書『いま君に伝えたいお金の話』の紹介です。

著者の村上世彰さんは言わずとしれた投資家です。通商産業省を出たあと、投資ファンドを作ったりされた人で、現在は子供たちにお金や投資の教育の一環として、本当のお金で投資を体験させる活動などをされています。

この本はおもに子供に向けて書かれた本です。中学生以上なら書いてある内容も分かるのではないでしょうか。でも大人にとって読む価値がないかというと、全然そんなことはありません。むしろ読んでほしいくらい。特に、子供にお金のことをどう説明したらよいか分からないという人や、これからお金ことを学びたいといった人におすすめです。

『いま君に伝えたいお金の話』のポイント

本書では、お金とは何か、お金との付き合い方、お金の持つ力について説明されています。

その中で注目した点について紹介していきたいと思います。

 

お金に良いも悪いもない

お金の問題が起きる場合は、お金の使い方や使う人に問題があるときだと本書に書いてあります。

身近な例だとリスクの高い投資に手を出して大損してしまったり、クレジットカードで買い物しすぎてお金が足りなくなって借金してしまったりする場合なんかでしょうか。

このようにお金自体に良い悪いはないのです。お金はモノの価値を決めたり、モノと交換できたりする便利な道具でしかありません。

 

日本人はお金を貯め込みすぎている?

家庭や人が持っているお金の合計は1800兆円あるそうです。日本の国家予算が約100兆円なのでかなりの額ですね。そして、家庭や人が持っている1800兆円の半分以上が貯金されていると述べられています。

本書は2018年に発行された本なので少しデータが古いかなと思い、現在がどれくらいなのか調べてみました。2020年のデータは下のようになっており、2018年頃とほとんど変わらないことがわかりました。

家庭のお金の欧米比較

引用:資金循環の日米欧比較 - 日本銀行(https://www.boj.or.jp/statistics/sj/sjhiq.pdf

欧米、特にアメリカでは投資に回すお金が約50%で貯金や現金で持っているのは10%ほどです。日本人は必要以上に貯め込んでいると言えます。欧米のように投資に回すお金が多いと、お金が社会に回ることになります。お金が動くので税金が発生して、国にもお金が入ってきます。

逆に日本のように貯金で貯め込んでしまうと社会にお金が流れなくなり、国に入るお金も減ってしまいます。

国のお金は国民の安心、安全、便利に還元されるのが本当だと本書で語られています。国の財源は主に税金です。社会にお金が循環していないと国の収入が少なくなります。税金が足りないから借金もしなければなりません。

 

お金の価値について考える

お金を払って何か買ったりするというのは、言い換えるとお金とモノ・サービスを物々交換です。モノやサービスの代金が自分の働いて得られるお金の何時間分か考えることは重要です。自分が働いて得られるお金と、モノやサービスの価値が本当に釣り合っているかを考えることだからです。

衝動的に何かを買ってしまいたいときにも、お金と価値について考えることで無駄な出費を抑えることができますね。

 

「自分が社会に提供できるもの」と「社会から得られるもの」について考える

自分が働いてお金をもらえるのは、自分が社会に何かを与えているからです。だから、自分が社会に提供できる価値は何かを把握することが大切です。自分のスキルや能力が社会に提供できることと、自分が得られるもの(給料やキャリアなど)が釣り合っているかを常に考えましょう。

 

人と同じことをしても多くのお金や幸せは得られない

みんなと同じことしていたら、みんなと同じことしか得られません。お金だけでなく、幸せや喜び、やりがい、人からの信頼などについても当てはまります。多くのお金や幸せや人からの信頼を得ようと思ったら、人とはなにか違ったことをしなければなりません。その場合も自分だけが提供できる価値は何かを考え、それを常に最大化しようとしていくことが重要なのだと思います。

 

借金することはトランポリンに乗るようなもの?

借金のたとえ話はかなり分かりやすく、人に説明するときにも使えるのではないでしょうか。

お金を借りるということは、トランポリンに乗るようなものだと本書で解説されています。トランポリンは自分の力で飛べない高さまでジャンプさせてくれるが、着地に失敗したときのダメージも大きくなります。

借金することで、手持ちの現金だけでは買えないような大きな買い物ができたり、大きな投資や事業を始めたりすることができます。手の届かないことにチャレンジできるため、成功したときに得られるものも大きくなります。逆に失敗すると、始めにあったお金以上の損失をうけることになるので、自分だけでなく、周りの人の人生も壊してしまう可能性があります。

 

『いま君に伝えたいお金の話』のまとめ

『いま君に伝えたいお金の話』は、お金についての本質的なことがとても分かりやすい表現で書かれている本です。

子供にお金の教育をするときにも使える本なのではないでしょうか。僕にも子供ができて、この本が理解できるくらい大きくなったらぜひ読んでもらいたいです。

お金について考えてみたい、子供にお金について教えたい。その第一歩になるような本だと思います。

2020年9月6日現在、Amazon Kindle Unlimitedの読み放題対象作品にもなっています。ぜひ読んでみてください。

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