こんにちは、KENCHANです。
今回紹介する本は神田昌典さんの著書『非常識な成功法則』です。
神田昌典さんは外務省勤務後、MBA取得。米国家電メーカー日本代表を経て、経営コンサルタントをされています。
神田昌典公式サイト:https://www.kandamasanori.com/
今回紹介する本以外にも書籍を多数執筆されており、特にマーケティングに関する本はかなり勉強になります。
僕が購入して読んだ本は他にも『あなたの会社が90日で儲かる!』、『お客がお客を連れてくる実践プログラム 口コミ伝染病』があります。
本書では著者の神田さんが自分の成功体験や多数の成功者から学んだことから導いた「成功法則」を知ることができます。
「潜在意識」「自己催眠」など、一見すると本に登場するワードが怪しいなと思うのですが、内容は的を射ています。
すぐ実践できることも多いので、これは!と思ったものだけ取り入れるのもありだと考えます。
『非常識な成功法則』の要約
本書は、成功法則の本を何冊読んでも行動できない人、何を信じて良いかわからない人、何から始めて良いかわからない人に向けて、筆者が考える最優先で取り組むべき成功法則について書かれています。
それでは、各章の要約を紹介したいと思います。
成功は「悪の感情」から始まる
自分の中にある悪の感情を利用することで、短期間で成功を収めることができます。
「悪の感情」とはお金を稼いで誰かを見返してやりたいとか、人にモテたいという感情です。
人はこうした悪の感情が芽生えた時に否定したくなります。
そのような考えだとお金を稼げ始めたときに、「お金がすべてではない」と思ってしまい、ジレンマに陥ります。
結果的に、自分で自分に、これ以上はダメだとストップをかけてしまうのです。
それでは、成功することはできません。
大きなエネルギーをもった「悪の感情」は成功の始まりの助けになることを理解するのが重要です。
第1の習慣 やりたくないことを見つける
目標を実現させるために、目標を紙に書くことがとても大切です。
良い目標とは自分が本当にやりたいこと。
やりたいことを明確にするために、まずは「やりたくない」ことを明確します。
こうした手順をふむのは「やりたくないこと」と「やりたいこと」との間に決着をつけるためです。
絶対にやりたいことがはっきりして、それを突き詰めていくと、自分が何のために生きているのかを考えることができます。
それが人生の「ミッション」です。
ミッションを決めるためには、自分に次の2つの質問をするのが効果的です。
・自分の命があと半年だったら、何をやらなければならないか?
・半年の間に、お金をもらえなくてもやるべきことは何か?
自分の幼いころの経験が、現在の自分のミッションにつながることがあるので、思い出してみるのが大切です。
自分の「ミッション」をもつと、やりたいことの実現のスピードが速くなります。
目的意識を持つことで、必要な情報や資源を効率的にキャッチできるようになるからです。
脳は優秀な働きを持っています。
潜在意識に「ミッション」がインプットされると、常にアンテナをはり、自分が他のことをしていても必要な情報を集め続けてくれます。
第2の習慣 自分にかける催眠術
目標を達成するためには自己催眠をかけることが重要です。
自己催眠といってもただ目標を書いた紙を眺めるだけ。
これだけで、潜在意識に新しく命令を出すことができます。
人は未知のことには抵抗する生き物なので、なるべく起きてすぐや眠る前の、意識がぼやけているときに行うのが効果的です。
目標を紙に書くときは、現在形を使います。
具体的には「私は〇〇する」「私は〇〇になる」「私は○○できる」という表現です。
現在形は脳に対する命令言語だと言われており、潜在意識にインプットされやすくなります。
携帯しやすい形で持ち歩き、毎日見れるようにするのが大切です。
潜在意識に刷り込まれると、「目標達成のために何をしたらよいか?」ということを無意識に自分に質問するようになります。
そうすると、ふっとアイデアが浮かんできたり、関連する本が見つかったり、会いたかった人に会えたり、
目標の実現をサポートするような出来事が起こってきます。
本書では、目標の実現をもっと早くしようと思ったら、目標を毎日10個書くことがすすめられています。
10個書き出したら、とくに重要なものに○をつけます。
そうすると、最優先の目標に自分のエネルギーを集中させることができるようになります。
その最優先の目標に今日一歩でも近づくために、何をしなければならないか、どんな小さな一歩でも良いから、とにかくできることを書くのが大切です。
第3の習慣 自分に都合のいい肩書を持つ
「スーパー○○○」とか「ウルトラ○○○」などの自分の肩書をつくりましょう。
これは人に見せるものではないので、たとえ恥ずかしくても壮大なものの方が良いです。
自分に対して凡人というイメージを抱いていたら、成功できません。
たとえ成功しはじめても、自分ではその成功に気がつくことができないのです。
セルフイメージは、自分の欠点をものともしない人物像とします。
それを紙に書いて、また朝晩見ることが大切です。
徹底するならば、はじめのうちは歩きながら「私は、スーパー○○だ」とぶつぶつ繰り返し唱えます。
自分の服装を変えてしまうというテクニックもあります。
新たな自分を演出することで、今までの自分にサヨナラできます。
第4の習慣 非常識的情報獲得術
センスのある経営者の共通点は「大量に本を読んでいる」ということです。
大量の情報を浴びるように吸収する習慣を持てば、凡人でもセンスを磨けます。
発想力と行動力に直結するような情報収集を行う方法は下の3つです。
- 「本との出会い」
- 「人との出会い」
- 「テープとの出会い」
※3つ目の「テープとの出会い」というのは、成功した経営者やコンサルタントの話を録音したテープを聞くということです。本書は2002年に書かれたものなので、このような古い話題も書かれています。現在では有料のコンテンツでなくても、YouTubeでもビジネスの話が無料で聞けたりするので、始めはそれで良いのかなと思います。
テープを聴くと、単に「知識が増える」だけではなく、移動時間も有効に使え、発想力、そして行動力も高まるというメリットがあります。
また、テープを聴くことで、自分の中のマイナスな考えが打ち消され、ポジティブな思考に切り替わります。
これだと思ったテープは何回も聞くと効果的です。
テープを聞くほど「既存の知識」が増えていくので、聞く回数を重ねるほど新しい情報を認識することができるようになります。
本書では、大量の本から素早く情報収集をする方法として、「フォトリーディング」が紹介されています。
「フォトリーディング」とは文書を写真(フォト)のように読み取っていく方法です。
下の5つのステップから成り立っています。
- 準備
- 予習
- フォトリーディング
- 復習
- 活性化
第1ステップの「準備」では、読書に意識を集中できる状態をつくります。
後頭部から15~20センチにところに、ミカンが浮かんでいるイメージをつくると集中できるそうです。
第2ステップの「予習」で、文書を読みはじめる前に、読む目的を明確にします。
目的を明確化することにより、脳のアンテナを張ることができます。すると読む段階で目的に関連する情報がより頻繁に目に入ってくるようになります。
第3ステップは、パッ、パッ、パと1秒1ページのスピードで本をめくっていく「フォトリーディング」。
ページ全体をひとつの画像として脳に取り込んでいくのが大切です。
第 4 ステップの「 復習」では、1冊の本に対して20個~25個程度の「トリガーワード」を抽出していきます。
「トリガーワード」は、強調されながら繰り返し使われている語句で、その本の中心的なキーワードです。
その「トリガーワード」を見つけたら、本から得たい情報を引き出すための質問を考えます。
第5ステップの「活性化」で、考えた質問の答え、すなわち「得たい情報」を探します。
「復習」のステップで作った質問を見直し、再度本に目を通し、重要な情報を優先的に見つけるのです。これを「スーパーリーディング&ディッピング」と呼びます。
慣れれば、すべてのステップを30~60分程度でできるようになるそうです。
フォトリーディングについては、神田昌典さん監修の下記の本なんかがあります。
『新版 あなたもいままでの10倍速く本が読める』https://amzn.to/30shGJt
第5の習慣 殿様バッタのセールス
営業には、マーケティングとセールスという二つの段階があります。
マーケティングとは「優良な見込客を、営業マンの目の前に、連れてくる」こと。
それに対してセールスとは「その見込客を、営業マンが成約すること」です。
お客のほうから、欲しいタイミングに自主的に手を挙げてもらうと効率的な営業ができます。
そのために、著者が名付けた「感情マーケティング」が重要。
本書では、詳しく紹介されてはいませんが、例えば、「家はまだ買うな!」という広告を出すと、現在家を購入することを検討している人は「え?どうして?」と感情が動きます。そのように顧客の感情を利用したマーケティングが「感情マーケティング」です。
マーケティングで集めた見込客に成約してもらうことを「セールス」と言います。
セールスの目的はNOと言う相手をYesと言うように説得することだと考えがちですが、それは誤りです。
購入する確率が低いお客はすぐ断って、購入する確率の高いお客に時間を集中しなければなりません。
このようなセールス方法を本書では「殿様セールス」と呼んでいます。
殿様セールスでは、自分が付き合いたい客を明確にして、自分が嫌だなと思う客と取引しないので、精神的にも時間的にも損をしません。
第6の習慣 お金を溺愛する
「世の中に役立つこと」「ワクワクすること」をしていれば、お金は後からついてくるとよく言われますが、本来、会社が儲かるようにするためには、徹底的に頭に汗をかき、儲かる仕組みを築き上げないといけません。いい人に思われたいという感情は押さえ込み、歯を食いしばっても、お客にお金を請求しなければならないのです。
お金が儲かるようにするにはお金の習性を知ることが重要になります。
お金をコントロールするための三つの原則はしたの3つです。
- お金に対する罪悪感を持たないこと
- お金が入ってくる流れを作ること。出て行く流れを作ってはならない。
- 自分の年収は、自分で決めること
お金に対して恐れや罪悪感を持っていたら、絶対にお金は儲かりません。
お金に対してマイナスのイメージをもつと、儲けはじめたとたんに、自分で自分にストップをかけてしまうからです。
例えば、相手に悪いと思ってしまうので、価格を低く設定したり、相手の機嫌をとろうとしたりしてしまいます。
お金に対する罪悪感をなくしたら、次にやるべきことは、お金の流れを作ることです。
重要なのは、稼ぐ額ではありません。
お金が出ていくより、入っていく方を多くすると、ある時から急にお金が増えていきます。
贅沢してはいけないのではなく、お金の流れを変えるほど、自制心をなして浪費すると、お金に嫌われるということです。
自分が考えた人間に、自分はなる。年収ですら、自分の決めた額になります。
その年収を自分で決めないから、得られない。その年収を得ようとしないから、頼まないのです。
その年収を得た後は、その年収を超えるような仕事をしないから、その年収が保てません。
給与は「稼ぐもの」。自分の年収は、自分で決めましょう。
第7の習慣 決断は、思い切らない
成功するには、ポジティブ思考になっただけではダメで、行動しなければなりません。
とはいえ、現在の「いい面」と将来の「悪い面」が自分を引き止めて、結局行動を始められない人がほとんどです。
僕たちが決断をする際には、必ず二律背反する感情が起こり、心は振り子状態になるような構造になっています。
これを解消しないといつまでたっても前に進めません。
自分で行き詰まりを打開する思考プロセスを身に付けることがもっとも大事なのです。
それにはまず、自分の感情の揺れを、客観的に認識します。
そして、現在の「いい面」を維持しながら、将来の「いい面」を得るためには、どうすればいいか? 将来の「悪い面」を回避するためには、どうすればいいか?という質問を自分に投げかけていきます。
自分が現在から未来にかけてどんな行動をすればよいか考える方法に次のようなものがあります。
こんな感じで寝る前に、将来の成功した自分へ将来から現在までさかのぼる形で何をしたのか質問していく方法です。
そうすることで、発想が広がり、どんな手順で行動すれば良いか明らかになります。
重要なことは、どんな小さなステップでもいいから、第一歩を踏み出すということです。
第一歩を踏み出すと、第二歩目は楽になります。そして第三歩目からは、もっと楽に歩んでいけます。
第8の習慣 成功のダークサイドを知る
成功の裏にあるダークサイドとは、
「病気になる。事故が起こる。家族関係が破綻する。人間関係のトラブルが起こる。詐欺にあう。腹心に裏切られるなど」です。
これらを防ぐために、特に重要なことが3つ紹介されています。
- 完璧を目指さないこと。不完全、曖昧さを許容する。
- 家族を大事にすること。子供や妻は、自分の影を見せてくれる存在である。
- 稼いだお金を有効に使うこと。お金を稼げば稼ぐほど、そのお金をどのように社会に還元するかについて真剣に考えなければならない。
『非常識な成功法則』の感想
タイトルや表紙、中身のワードを見て、怪しいのかな?と始めは思うんですが、読んでみるとなるほどと思うことが多かったです。
本書では、思考や潜在意識の重要性が繰り返し語られています。
それは、自分のやりたいことだったり、自分に対するイメージだったり、お金に対する感情、マーケティングに対する考えだったりします。
これらの思考や意識を成功する方向に修正していかないといけませんね。
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