
こんにちは、KENCHANです。
今回は、『知識を操る超読書術』(https://amzn.to/30xfTD4)の紹介です。
著者はメンタリストDaiGoさん。
読書量が毎日10~20冊と半端じゃないですが、YouTubeやニコニコ動画などでのアウトプット量・質ともにすごいの一言です。
そんなDaiGoさんの読書術、アウトプット技術を学ぶためにこの本を読みました。
今回は本書の中でも特に重要な、アウトプットに関する部分をまとめていきます。
『知識を操る超読書術』アウトプット術のまとめ

読んだ本をアウトプットするときのポイントとして次の3つが紹介されています。
- テクニカルターム(専門用語)で聞き手の関心を得る
- 「SPICE」の公式で相手の心を動かす
- 思想書と科学書のダブル読み
1.テクニカルターム(専門用語)で聞き手の関心を得る
説得力を高める演出として、まずはテクニカルターム(専門用語)を短めに投げかけるのが重要です。
相手は聞き慣れない言葉を耳にするので、食いついてきます。
その後、相手にもわかるようにその言葉の意味を説明すると、説得力の高い説明ができるのです。
これは聖書でも使われているテクニックです。
聖書には「汝(なんじ)の右のほおを打たれたなら、左のほおを差し出せ」という一節があります。
普通はこの文章だけ見て理解できないので、「それってどういうこと?」ってなりますよね。
こうして関心を持たせておいて、後の文章で分かりやすく解説していくのです。
大切なのは知識の量ではなく、説明する力。
説明する能力があれば、人に話を聞いてもらえるし、相手にも理解してもらえます。
説明する能力を鍛えるためには、テクニカルタームを自分なりに理解し、相手の理解力に合わせて、伝わりやすい言葉を選ぶ練習をしておくことが大切です。
相手にテクニカルタームを説明するには「例え話」も有効です。
説明する力をつけるためには、専門書をわかりやすく解説している入門書・解説書を読む良いでしょう。
さらに説得力をアップさせるために出典とデータを用いることも重要です。
「~大学の研究で、こんなデータがでています。」といった具合で話に付け加えると、話の信ぴょう性が高まります。
他からの意見なので、たとえ否定されても、自分が傷つかないといったメリットもあります。
説明する能力が高いと思ってもらうには、人が普通は覚えていないような事柄を覚えて、解説できるようになっておくことが大切です。
みんな知っているようなことを説明しても、相手に関心をもってもらうことはできないからです。
DaiGoさんも本を読むときに、テクニカルタームを中心に覚えて、解説できるように心掛けているそう。
2.「SPICE」の公式で相手の心を動かす
オックスフォード大学の心理学者ケヴィン・ダットン博士がまとめた「SPICE」の公式が紹介されています。
「SPICE」とは人をその気にさせる要素のことで次の5つ。
- S:simplify(単純化)
- P:perceived self-interest(私的利益感)
- I:incongruity(意外性)
- C:confidence(自信)
- E:empathy(共感)
S:simplify(単純化)
相手に伝えるのはシンプルなメッセージにします。
誰でもわかるくらい単純にするのが大切です。
情報を詰め込み過ぎると、相手は離れていきます。
P:perceived self-interest(私的利益感)
相手の利益になるような言い方にする方法です。
聞き手の状況、興味、問題に合わせた話ができると自分の話に関心をもってもらえます。
I:incongruity(意外性)
意外な事実を投げかけて、相手の注意が向いているときに説得する方法です。
テクニカルタームを使う時と同じく、データや出典を添えると、説得力が高まります。
C:confidence(自信)
文字通りで、自信満々に話をすることが重要です。
自信のある話しかただと、内容がどうであれ相手は信用しやすくなります。
これは「ハロー効果」を利用したテクニックです。
ハロー効果とは、目立った特徴に相手に抱く印象が左右されてしまうこと。
例えば、相手の服用がだらしないのが目につくと、その人の性格までだらしないと思われます。
E:empathy(共感)
相手の共感を得ると説得しやすいということです。
共感を得るためには、相手に向かって適切な質問をします。
適切な質問とは、相手の悩みに関する理由や背景を聞くことです。
それを聞いたらまずは自分が相手に共感します。すると相手も自分に共感しやすくなってくれます。
共感力を高める方法として読書がすすめられています。
特におすすめされているのが主人公の1人語りで進行するするような小説。
なぜなら感情移入しないとストーリーが理解しにくいので、読んでいくうちに自然と共感力が高まるからです。
3.思想書と科学書のダブル読み
説明能力を高めるために基礎の知識や考え方を学ぶ必要があります。
どんな本からそれらを学ぶのでしょうか?
思想や哲学については「古典」、科学については「最新書」を読むのが良いです。
思想や哲学に関する本は、新しい本でも古典と似通った内容のものが多く、むしろ古典の方が本質を学ぶことができます。
古典とは20年たっても書店にならんでいるような本のことです。
逆に科学書はどんどん内容が新しくなっていくので、最新のものほど読む価値があります。
古い本の内容は現在の科学において間違っている場合もあるからです。
古典は理解するのが難しいことが多いです。
それを解消するためには、1度で読もうとせずに3つのステップで読むことが大切です。
①まず、全体をさーっと読んで、重要な部分や知らない単語や理解できなかった部分をメモしていきます。
②次に、知らない単語を調べて、重要と思った部分を再読です。
理解できなかった部分も、何が分からなかったのか考えます。
文章の結論部分と結論の前提部分(「なぜなら」「のように」「なので」)を探していくと、分からなかった部分も理解しやすいです。
どうやって結論や結論の前提を探したら良いのでしょうか?
結論部分とは「しかし」「つまり」「それゆえ」、結論の前提部分とは「なぜなら」「のように」「なので」に続くことが多いです。
③最後にもう1度読みますが、今度は他人に説明することをイメージします。
このとき、重要だと感じた部分を重点的に読み、自分の言葉で要約してメモに残すのがポイントです。
『知識を操る読書術』の感想

この本を読んで、DaiGoさんの高い説明力についての秘密が少し理解できたような気がしました。
DaiGoさんの動画を思い返してみると、確かに専門用語の説明が分かりやすく、たとえ話も交えて工夫されていることが分かります。
それに、論文を上手く取り入れ、どんな研究機関がどのようなデータを出しているかを紹介し、説得力のある話を展開されています。
本をたくさん読むけど、なんだか上手く人に説明できない、自分の生活に役立っていないと思うあなたに読んでもらいたい一冊です。
古典についての重要性も述べられていました。
僕は古典と呼ばれるものをほとんど読んだことがないので、手を出してみようかなと思います。
『知識を操る読書術』で紹介されていた「古典」(ジャンル別)
本書ではジャンル別の「古典」が紹介されていました。みさなんも参考にしてください。
- ビジネス戦略:『孫子』
- リーダーシップ:『君主論』
- 経済学:『国富論』
- 自己啓発:『人を動かす』
- 心理学:『ヒルガードの心理学』
- 社会心理学:『影響力の武器』(https://amzn.to/36wC0L6)
- 行動経済学:『世界は感情で動く』
- マネジメント:『マネジメント』
- マーケティング:『ザ・コピーライティング』
- 交渉:『世界最強の交渉術』
- 顧客心理:『シュガーマンのマーケティング30の法則』
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- バイアス:『ファスト&スロー』
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