こんにちはKENCHANです。
病院における医療チームの1つであるNST(栄養サポートチーム)についての記事です。
その中で薬剤師が活躍するにはどうすれば良いのか解説します。
患者さんがどんな病気であっても栄養サポートは大切です。
栄養をしっかり摂っていないと治るものも治らないし、合併症も引き起こしてしまいます。
NSTで活躍できる薬剤師になる方法
下記のとおり。
- その①輸液に詳しくなる
- その②栄養剤に詳しくなる
- その③NSTでよく使われる薬、副作用が問題になる薬を知っておく
その①輸液に詳しくなる
輸液は薬です。薬剤師が最も詳しくなければなりません。
NSTでは輸液を使う場合、水分量・カロリー・電解質を中心に考えることが多いです。
なので病院内で採用している輸液の組成について、おおよそ理解しておきましょう。とはいえすべて覚えるのも現実的ではないので、一覧表などを持ち歩いておくと便利です。
食事量が少なく、タンパク質や脂肪が不足している患者さんも多いです。
病態に応じて適切にアミノ酸や脂肪が含まれた輸液を提案することも大事。
その②栄養剤に詳しくなる
勤務先にも寄りますが、医薬品に含まれる栄養剤は薬剤師が管理されているのではないでしょうか。
栄養剤の組成や水分量は商品によってさまざまで、チーム内の多職種からよく質問されます。
これもすぐ調べられるように何かツールを持っておくと便利です。
患者さんの病態や消化機能に応じた栄養剤を選択できるとNSTでも重宝されます。
その③NSTでよく使われる薬、副作用が問題になる薬を知っておく
NSTでよく使われる薬には食欲増進を目的とした薬や栄養剤の逆流や誤嚥を防止する薬、下痢を抑える薬などがあります。
様々な薬が使用されますが、近年では漢方薬も注目されていますので詳しくなっておくと、こいつできるなと思われること間違いなしです。
またNSTにおいて吐き気や食欲不振を起こす薬はよく問題になります。
まず薬剤師は、NSTで対応している患者さんがどんな薬を使用しているのかよく考えましょう。
栄養サポートが上手くいっていない原因が使っている薬かもしれないことを他の職種にも情報提供することが大事です。
NSTで活躍するには資格をとるべき?
NST専門療法士という資格もあります。
日本静脈経腸栄養学会(JSPEN)が認定している資格です。
これは薬剤師だけではなく、他の医療従事者も取得できる資格で、条件は下のとおり。
・実務経験5年以上
・セミナーや学会参加
・認定教育施設での研修40時間
・症例報告
・認定試験に合格
NSTで働くなら専門療法士の資格は持っておいて損はないでしょう。
しかし、薬剤師は取得できる資格が多いです。認定には更新もありますし、お金もかかります。
勤務先が費用を払ってくれるなら良いでしょうが、資格を増やし過ぎても後々お金がかかり過ぎるし、更新が面倒です。
将来何の資格を維持したいか良く考えてから取得することをおすすめします。
多職種を頼ることも重要
NSTでは食事・栄養剤・薬・輸液・患者ケア・病態・褥瘡などの様々な知識や経験が必要になります。
しかし、活躍したいからとこれらすべての知識を身につけようと考えるのは間違いです。
NSTはチームであることを忘れてはいけません。薬剤師は薬剤師に特化した知識を身につけることが大切です。
どの知識も中途半端になるよりは、薬や輸液の知識に特化させるとチーム内で有益な活動をすることができます。
関連記事